salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 EU ’17-1 フィンランド

3年ぶりのヨーロッパだった。10年を超える渡欧を通じてできた友人たちに会いたかった。今回は残念ながらスイスを断念し、初のフィンランドを加えた。
(1か月:フィンランドデンマーク、ドイツ、ベルギー、フランス、アイルランド


9/22. 2時間の睡眠後、始発電車で大分から福岡空港、そして直航便でフィンランドヘルシンキに初めて降りたった。秋というより初冬の空気。
迎えのラウリにサルモスープをごちそうになり、かれの友人宅に落ち着く。
夜、かれらは野外でのアートフェスにでかけた。よほど行きたかったが、日本時間の夜中2時過ぎ。寝不足と時差でツアーしょっぱなから体調を崩すわけにいかなかった。なにしろ眠い。

ヘルシンキの街は静かで、シベリウスの音楽はああしかならなかっただろう。
人々はどう見てもスカンジナビア人なのに言語はアジアテイストで文化も違うらしい。
ラウリは入江の公園に連れて行ってくれた。岸辺の小屋で演奏会もやるらしい。足元に自然があり、空から見ても、おびただしい川や湖の中に陸があると感じる程の土地だった。そこかしこに露出する岩盤は、広大な平原フィンランドがそれに乗っかっていることを想像させる。


9/23. コンサートは街中の地下にあるギャラリー・Myymala。先に2組エレクトロニクスの演奏、そしてぼくの出番。一気に40分吹き切った。記念すべき初のフィンランド演奏。
けっこうなお客さんが来ていたが、やはり静かな人たちだった。



9/24. 地下鉄でバスセンター、そこから高速バスでタンペレへ。青空のもと快適な2時間半のドライブ。森と湖の国。樹々は紅葉を始めている。
主催のパーカッショニスト、シモとは何年も前にコンタクトをとっていたのが、今回やっと実現した。
なんとぼくが学生時代に松山公演で衝撃を受けたミルフォード・グレイブスの元に何度か医術を学びに行ったとのこと。やはり、であった。


美味なる鮭ランチ後、会場に移動。地元でダンスを教えているカップルの素敵なスタジオ。2人は舞踏に傾倒していて、本日の共演者。
ぼくのソプラニーノ40分ソロ、シモとのデュオ30分、舞踏が入り4人で30分、以上連続休憩なし。


終演後、シモの家へ。バス停で自転車の彼と別れたはいいが、料金支払いにドライバーはなにやら文句言うし、次にはドアが閉まらなくなり乗客全員降ろされ次のバスを待つ羽目に。その内なぜかドアが直り再乗車。5番目のバス停で降りる打ち合わせが4番目で彼を見つけて下車。旅は楽しい。


翌日、シモと散歩とカフェ。
かれのタイチ(太極拳)のクラスに参加。かれにも西野流呼吸法の手ほどき。
夜はカリブーの肉をご馳走になり、アパート地下にある本場サウナ体験。不思議体験や音楽や身体など様々な話をしながら彼との繋がりを感じた。