salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 ホリデイ

ベザンソンの時点で、マルセイユに行くことも、その電車の切符も、宿泊も、パリへの切符も、迎えも、パリのコンサートも、宿泊も、すべてすべて決まった上でのホリデイだったので、ゆったりとして時間を考えずに過ごしていた。気がつくと明日はパリであさっては飛行機の人となるのだ。4週間の旅は長くはあるけれど、すぐに過ぎてしまう。最初のデンマークスウェーデンなど、忘却のかなた、という感じだ。


きょうはナショナルパークの断崖の海、スジトンに連れて行ってくれた。メトロとバスで1時間。そして片道小1時間歩く。灰白色の岩の間をどんどん高度を下げて海に辿り着く。青緑色した素晴らしい海の中を大勢の人たちが泳いでいた。風が心地よかった。サンドイッチをほおばる。
こちらは湿度が低いので日差しがより直接届く、という当たり前のことに気づいた。日本は湿度のゆえに厳しいながら、肌を守られていたのだ。
太陽は眩しく、そして暑い。


帰途、到着したメトロに乗り込むと乗客が不穏な動きを始めた。降りて見ると車両後方から煙が出ていて臭い。急いで駅から出るという一幕もあった。


夜はお別れにセネガル料理店に連れていってもらう。羊肉を注文したが、なかなかさっぱりした味付けでうまかった。
マルセイユは2千数百年の歴史があって、ギリシア、アラブ、ローマ、北アフリカなどの文化が入っているのだけど、日本と違って混じり合わずにそれぞれが独立して存在しているらしい。
市場で買ったカキを帰って食す。そして就寝。マルセイユ最後の夜。