salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 台湾6(高雄)

6/20 Fangyi、li-Ping と3人、列車で台南から高雄へ。
高雄はなかなか大きいと思っていたら台湾第2の都市らしく、なんによらず台北に対抗心を持っているらしい。
会場の路人(Ruh)カフェ。1階はオープンになっているが、なんと2階は広い畳敷きで柔道場のようだった。エアコンがきいて快適で、そのためお客さんにも好評のようだった。公演だけでなく、2日間の宿泊もここにお世話になった。
ここの3階に Fangyi は住んでいた。もう1人の住人 Rain は芥川龍之介に触発されて日本語を勉強していて、少し話せもした。色んなことに対して博識かつユニークな人柄だった。


土曜ということで午後の3時開演。昨夜台南との2日間はFangyiの企画で、かれはなかなかの情熱を持っていて、日本にも来る予定があるらしい。
3人で一通り演奏を終え、そのあとぼくの「ホフネン」上映。ついにこの映画は台湾でも公開されたのだった。演奏を撮影していた映画製作の人にも好評だったので成功だろう。
帰国したらいよいよ次作の「ハルリ」公開が待っている。



6/21 この日は同じ高雄市内の別のアートスペースでライブ。Rain が地下鉄で同行してくれた。「作夥」というアート系のスペース。パートナーの意味らしく、3人のパートナーが運営していた。(本当は「夥」でなくニンベンに火と書くのだが、pcが受け付けてくれない。)
到着して荷物を置いて一息入れて、Rainとしゃれたエアコン付きカフェに逃避。


時間を置いて戻ると Fangui も着いていた。かれにはすでに新竹、台中、台南、高雄と4回演奏を聴かれている。気にすることではないのだけど、やはり同じことを見せたくないという気持ちはあり、ちょっぴりストレスではあったが、いいように作用したかな。特にソロは。
バイオリンの共演者 Ryan もかれが推薦した人だった。前日にかれは聴きに来てくれていた。即興演奏の体験が多くはないだろう、クラシック出身のかれにはいい体験だったと思う。結果スリリングな箇所が2度あった。
お客さんも同様で、若い人たちが多く来てくれていたのだけど、アフターでも全然対話も交流もないので少し強引に場を持った。するとかれらは馴染みのない音楽に戸惑っているらしいのと、英語をあまり喋れないことが分かってきたのだった。


翌日、前夜作夥のメンバーで世話をしてくれた Yen がRue Cafeまで迎えに来てくれて、スクーターで街を案内してくれた。
台湾のスクーター群は凄まじく、アブの襲来のごとく大きな道路から歩道まで席巻している。3人乗りも珍しくなく、その光景はナポリを思い出したが、彼の地の方が無秩序だったな。とにかくその一員になれて、ああ楽しかった。小柄で屈託ない彼女の運転は爽快であった。
ここが一番だ、という小籠包のお店で昼食。小洒落たカフェに行くと台南の能盛興工廠の女の子がいてビックリの一幕も。かつての台湾バナナの日本への一大輸出港跡地のアート地帯。等々。
夕方、Rue Cafeでお別れした。