salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 特殊奏法

「特殊奏法」ということで SALMO SAX (山内の音楽世界) が語られることがある。殊に即興演奏において。
それを否定はしないけれど、少なくとも自分自身はそれが目的でもないし、色んな特殊奏法を組み立てて演奏、なんてできない。
第一、特殊奏法の練習自体やったことがないのだから。
ぼくは訪れてくれるだろう音に集中し、来た音を受け取って、その心を響かせる音を少しコントロールするだけ。
結果の「特殊奏法」があるだけで、そうでない音も多用しているはずだし、発想は全然違うだろう。


ぼくはそれら全ての音を同列(違いはある)に扱いたいのだけど、まだ距離があって成功していないのだろう。

それと「特殊奏法」に聞かれてしまうことは、まだまだ自分の音が人の肉体に響いていない証。大切な反省材料であり、まだまだまだ可能性があるということでもあって嬉しかったりする。




ここまで書いたところで、奇遇なことに吉村氏から次の文章がテキストの形で送信されてきた。
「即興をめぐって 〜山内桂と「呼吸」〜 吉村光弘」
「AND SO ON/以下同様」(2008年)の中の一文で、その氏の書籍を持ってはいたが、あらためて読んでみると、一概にそうだとは言えない部分もありながら、けっこうあたっていたり、そうなのかと思ったりしながら楽しめた。SALMO SAX に対する「ことば」や「文章」に時々感じる違和感や、「痒いところに手が届かない」ところ、に触れている。
せっかくなので HP/Reviews (レビュー) 欄に掲載させていただく。上の文章と併せて読むと、よりサルモサックス・ワールドが見えてくるかもしれない。


http://salmosax.com/int3.html