salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 東京 つづき

ツアーのあとは、旅の疲れやら整理やら次のツアーの準備やらで、色々起こったできごとや思いなどを書かずに終ってしまうことが多い。
そこでもう1回だけ東京について書こう。


「フタリ・ダウトミュージック・フェス」は西麻布スーパーデラックスで3日間行われ、石川高(笙)、斉藤徹(ベース)と出演し、また多くの演奏を聴いた。
これだけの規模の音楽祭はとても貴重なのに、お客さんは予想よりは少なかったらしい。
そして当然すばらしい演奏があった。
一方、あまり感心しない音楽も多くあった。
ぼくは人の演奏を批評できる器でもないし、人それぞれ感じ方も違うわけだし、自分のことで精一杯だし、また本来ミュージシャンはそうであるとも思っていて、だから今まで人の演奏のことについてとやかく書いたことはない。少なくとも悪く書いたことはない。
そんなことを言いたいわけではなく、自分と他の人々の感じ方のズレを悲しく思った、ということだ。
今更、かもしれないけど、けっこうな違いを感じた、、、。
それら自分が楽しめなかった演奏について、自分の感性が欠如しているのか。
東京で通じているなにか約束事や聴き方があるのか。
ぼくの近しい友人知人の何人かはそれぞれの事情で音楽シーンを去っていた。
顔見知りの人たちも少なくなっていた。
これらは関係あるのか。


少し感傷的になっただけかもしれない。


今までもこれからも自分の可能性を楽しみ音楽を続けていくことに変わりはない。