salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 政 治

山スキーもそうだけど、特に渓流釣りを通して、日本の自然環境破壊の現場を身を以て経験してきた。
そして、市町村長や大臣宛に直訴もしたし、署名活動もした。当時の自然環境保護運動の象徴だった長良川河口堰建設では、数百名の反対署名を集めた。


またかつては年間30〜60日渓流釣りをする一方、ひとりで渓流魚の卵放流の勉強をして、放流に適した谷を大分中探し回り、養魚場を探して交渉し受精卵を買い、禁漁期(秋〜冬)に1本の枝沢数カ所に石で囲いを作って放流し、毎週通って観察し記録した。
それを何年か続けたあと、サルモ釣協会の行事にして続行した。
でも、放流する卵の質や由来は人任せな訳だし、個人レベルで趣味として生命に関わることも不遜に思えてきてやめた。


それらは結局政治的な行いでもあった。政治はもっとも意識的意図的なもので、感性などとは対極のものだろう。そして自分自身をも傷つけるものだった。
だから政治とは距離をおくようにし、音楽活動や音楽的生き方に専念するように転換した。
今時代が変わろうとしているとして、それを政治的にやればいいとは思わない。価値観(心)が変わらなければならないからだ。政治では心は変わらない。政治は駆け引きで、支配非支配の対立構造も生む。多分そんなことではないのだ。
原発の問題も、ただ脱原発をすればいいのではないし、目的でもない。問題があるとすれば、それを生んだ心なのだから。


それにしても慌ただしい昨今のおかげで、久しぶりに反対署名をした。悲壮感からではなく、未来を作る楽しみとして。
http://www.shomei.tv/project-1785.html