salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 「祝子」(houri) 解説〜2

曲解説  


01. houri / ホウリ 

ぼくの作曲のしかたは、どんな曲が欲しいかを想いその感覚(事象的なイメージではない)をからだにセットする。すると何日かの内にメロディが浮かぶ。一生懸命作ろうと思ってもできないものだ。CD作製企画が進む内に「ホウリ」という曲が欲しくなり、そしてメロディが閃いたのはツアー中の東京だった。最近は各サックスの個性に応じた曲ばかりできるのに、この曲はどのサックスで吹くべきか定まらない。色々トライすべき、これから変化していく曲なのかもしれない。ここでは、sn と br のユニゾンにしてみた。8小節 (基本は4小節) を繰り返す (繰り返しの曲は多いのだが、他と比べてもっとも変化が少ない) ゆっくりした曲。
( '07 9/18. sn, br ) 4/4拍子




02. mo-to-ku-wa-nai / モウトオクハナイ

北アルプスの西穂高山荘に向かう途中に生まれた。20数年間、気分的に命をかけて単独でスキー登山をしていたが、ある程度大きな山々を登ったあとに、少し楽な山として西穂高岳を選び、宿に泊まって楽をしようと思ったのだが山荘になかなか辿り着かない。時間と体力を気にしつつ、スキー登高中に自分を励ましながらこの曲を歌った。暗闇の中をやっと着いたが、低いとか楽とかいう甘い思いは許されないのだ。無事登頂を果たしたあとの稜線上のスキー滑降は最高だった。上高地に滑り降り、麓で温泉に浸かって帰った。
( '93 12/30. sn, as, as, br ) 4/4拍子




03. sur / シュール

サックスバンド「SALMO SAX」アンサンブル用に書いた。
( '99 4/9. as, as, br ) 4/4拍子




04. kage / カゲ

大分のある演劇の挿入歌として作曲、最終的に主題曲的に取り扱った。劇中に現れる白い天使をイメージし、意味する。いくつか変奏曲があるがこれが基本形で、言葉でない歌詞「ホフネンモナネ、、、」付き。わずか2小節のフレーズを繰り返す(転調を交えながら)だけなのに、こんなにも変化と膨らみを持つシンプルで不思議な曲。
ABAB 形式の曲。
( '96 4/12. as, br ) 4/4拍子




05. kage waltz / カゲ ワルツ 

上述「カゲ」の 3拍子の変奏曲。軽快で明るい展開に。
( '96 4/12. as, as, as, br ) 3/4拍子




06. kurenai bojou / 紅慕情

松山在住時に、初めて関わった演劇の挿入歌。劇中の子守唄の歌詞に曲を付けた。劇では役者が子守りをしながらソロで唄い、他の場面ではリコーダーでソロ演奏した。
( '81 春. c-ss, c-ss, br ) 4/4拍子




米 ( )内は 作曲年月日と 楽器編成 : sn/ソプラニーノ、c-ss/C調ソプラノ、as/アルト、br/バリトン




( 続く )