salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 アメリカで思った

salmosax2007-12-24

日曜だったか、フィラデルフィアの美術館は入場料を自分で決めるのに驚いた。
コンサートのいくつかは、やはりある枠内でお客さんが入場料を決めるやりかただった。
ある大学ではあらかじめ学科を設定せず、何を学ぶか学生が決めると聞いてこれもびっくり。
駅などで、多分全然弾けないバイオリンを懸命に即興演奏している年配者。初心者用の楽譜を間違えては叫ぶサックス吹き。それでもお金をもらってた。そんなのがゴロゴロ。


鍵社会の欧米だが、1歩家の中に入るとオープンで、あなたのものは私のもの? 
よく自分の家と思ってくれと言われるが、あれは社交辞令ではなさそうなことに気付いた。かれらはよその台所で食材、調味料、食器などを探し回って即興で料理する。


行動に関して日本人は号令を待っているが、かれらは自分の意志(感性)に従う。
一概に言えないが、待ちの状態はどうしても閉じがちになりそう。自分の意思決定で動く方が肉体的にも健康的に見える。


ちょっと飛ぶが、演奏会の後などでその余韻やその場の充実感を楽しむか、明日の仕事を考えてそそくさと帰るか。
そこらへんにもそんなことが関係しているかも、と思うのだった。
そういえば演奏後に感想を言いに来る人も日本の方が少ない、かな。