salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 東南アジア5/ハノイ

salmosax2018-04-08

3.2. バンコクからベトナムハノイへ。この日はストレスな日。20:00の開演に対し17:40空港着予定。格安航空会社なので遅延にならないか不安だ。さしあたり前の方の席を頼んだし、飛行機はすでに待機していたし、更に離陸後最前列に自主移動したし、なるようになる。
となって、タクシーで会場のHeritage Spaceに到着。驚くような新しい高層ビルの2階で、出演者たちはすでにリハを済ませていた。
このイベントはここまで紆余曲折があり、出国後も日程や時刻が変わって告知も間に合わず、知人友人に会えなかったし、開演間際までプログラムも変わり続け、直前にぼくのソロが最初になり気持ちの準備が難しかったし、またフウアも時間切れで上映されないまま終演を迎えた。
でも主催のdomdomに関わりあえたこと、ベルリンで会ったグレゴールと共演したこと、なによりも何人かのお客さんが喜びの声をかけてくれたことが嬉しかった。


その夜に薫ちゃんは日本経由カンボジアからハノイに帰ってきたようだ。美大生からの仲の彼女、旧知のミズキさんと結婚して子供もいてハノイ在住と聞いた時には驚いた。ツアー出発前にスタジオがあるからナニカしようと電話で話したものの、ハノイ不在ではありえないと思えた。
次の日に再会して翌日のイベント決行を確認。ところが、宿に帰ってアイフォンがメールもネットも受信しなくなり、告知はおろか今後の旅にかなりの悪影響が予想され、対応と混乱と悶々の夜を過ごした。翌朝場所を変えたところ原因不明のままあっさり復旧。


3.4. ハノイ郊外の彼女のスタジオは、一般住居や古本屋兼図書館などがある一画にあった。中庭の駐輪場の屋上を舞台に指定され、背後にヤシのような巨木がある不思議な空間が生まれた。スタジオではフウア上映、、、ただし諸々の不具合で美術家の彼女の目論見は果たせず、サックスソロ主体のイベントになった。
夕刻の明るく暑く雑多な空気感での演奏に不安がよぎるが、予想を上回るお客さん達にソプラニーノで正面から向かう覚悟を決めた。曲のみを数曲、ほとんど特殊奏法も即興もなしに気持ち良く演奏。お客さん達の集中とエネルギーに助けられた。近所の子供やおじさんも喜んでいたらしいし、CDも売れた。
ゆるいながら、彼女の人柄で成功した企画と楽しかった時間に感謝。
みんなで打ち上げし、ハノイ滞在3日間は終わった。