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音楽家・山内桂 の雑感ページ

 EUツアー2014 最終章

(ダブリン〜アムス〜北京〜ソウル〜福岡〜大分)
10月20日 朝4:30に起きてゆっくり準備。朝早く暗い雨の中をRonはバス停まで見送ってくれた。
ダブリン〜アムステルダムの便は2時間近くの遅延。アムス〜福岡直行便の乗り換えに失敗しないよう、以後へたな英語はやめて関係者にチケットを見せ続けるが、大丈夫としか答えない。帰国同夜に演奏があるので失敗は許されないのだ。
飛行機を降りた所でKLMの女性にチケットを見せるとトランスファー2に行けという。必死で歩き続けたが辿り着いた時には出発したあとだった。
あとで分かったがこれは誘導のミスで、当該便には同機から5名ほどちゃんと乗れたらしい。
係員が示した航空便代替案は:
アムス → 北京 → ソウル → 福岡
福岡に朝着くはずが夕方18:15着! もう大分に着くまでひとつのミスも許されない。


それからは空港毎に検査されチケットを発行し航空会社を換え合間を見つけてネット接続を試み福岡から大分の便と時刻を探しして10/21 18:30福岡空港着。パイロットに演奏があるから急いでくれといったのに、「クール!」と返答して遅刻!
このまま空港からバスで別府、あるいは博多駅からJRかバスで大分、の3択。博多駅への移動で何かあってJRやバスに乗り遅れると完全アウトなので、とにかく目先優先で別府行きを選択して友人に迎えを依頼。バス車中でメンバーに選曲をメールし、3曲目に合流する方向を定めた。サックスのマウスピースをネックに装着しリードを付け終える。
21:15別府着。車で大分に21:35。会場タリーズカフェに到着するとちょうど2曲目が終わるところで、そのまま3曲目に合流。


こうして4週間のヨーロッパツアーは終わった、、、のか次のステップが始まったのかまだ分からない。
北京やソウルの経由は来年を示唆しているように思えた。



(総括)
今回のツアーは新規開拓が目標だった。
まず北欧を探ったのだけど、1年前に多くの予約は終わっていて失敗。これでも準備に9ヶ月時間をかけたのだが。
また、行ったことのある国も、今までと違うオーガナイザーを探したりした。そんなことで、特にフランスをあまり廻れず、帰国後に、何人かが残念だったとメールで言われたことは嬉しいことではあった。


しかし結局オーガナイザーの多くは旧知の仲だったり再会だったりで、15公演6上映は12年間の積み重ねが生かされたわけで、感謝の旅にもなった。宿泊もかれらの家や友人宅を泊まり渡った。また、かれらの家や会場で食事が出ることが多く、外食することもあまりなかった。


そんな中で、アイルランドは未知の土地だった。友人知人ミュージシャンに訊いてもあまり演奏をしてないようで、情報もなく、探しまくって打診したメールに返信もなかった。せっかくイギリスに行くからという、ちょっとせこい発想ではあったけど、やはりなにか憧れがあったのも間違いない。
Fergus は日本の特に音楽が好きなようで、アバンギャルドから美空ひばりまで愛していて、ぼくのことに関心を持ってくれ、最初からその心意気はビンビンと伝わってきた。そしてコークとアイルランドのコンサートを世話してくれてアイルランド行きが実現した。
6、7日間の滞在でアイルランドを充分満喫できたかはよくわからない。ケルトなるものにもあまり触れることはなかった。でもかれらの内にある真心は通じたし、もうつながっている。それだけでも大きな収穫だろうし、それこそアイルランドだったのかもしれない。