salmosax note

音楽家・山内桂 の雑感ページ

 秘宝館と龍神

最近映画でもさわがれている福岡在住の歌唄い、倉地久美夫は絵筆の方もなかなかなのだが、それはかれのお父さんの血を引いているのだろう。その遺作数点が別府秘宝館に展示されていて、数年前にかれとその絵を見に行ったことがある。
かれとはもう20年くらいのつきあいで、大分や由布院などで2人の共演を重ねた。大分川河原で11年続けた観月ライブにも何度か来てもらった。


秘宝館が閉館することを聞いて、直ちにかれに伝えた。それらの絵が散逸することを恐れていたからだ。それからかれはすぐに駆けつけ、最終交渉は翌週に持ち越され、その現場に立ち会った。
2度目の秘宝館訪問だった。交渉はうまくいき、2点をかれが引き取ることができるようになった。他の絵は龍神をテーマにした5点ほどで、それらは今後某所にまとまって公開されるらしく、なによりだった。
来週は引き取り祝賀食事会をしよう。


今回あらためて絵を見て驚いたのは、最近自分が龍神づいていることにだった。
制作段階から見ていた、京都の友人が友禅染で描いた大きな龍神は、奈良の某神社に奉納された。
そもそも自分がテーマにしているひとつが水であり、それは龍神そのものだ。
かれと別れる前にふたりで温泉にはいったが、その温泉も龍神に関係しており、気がつけば龍神像があちらこちらにあるのだった。